オリジナルタオルをOEMで作る前に、発注担当者が必ず直面する5つの検討ポイント

はじめに
企業がノベルティや贈答品としてオリジナルタオルの制作を検討する瞬間、担当者はいくつもの迷いと向き合います。単に「タオルをつくる」という行為であれば難しいことはありません。しかし、企業ブランドを背負って手渡すタオルは、受け取る相手の記憶に残る大切なアイテムです。
「このタオル、本当に喜ばれるだろうか」
「こんなデザインでもイメージ通りになるのだろうか」
「OEM で品質は担保できるのか」
企画立案から発注、納品に至るまでの道のりには、細やかな判断と確かな情報が必要です。とりわけ、今治タオルと呼ばれる品質基盤をどう活かすかという視点は、単なる素材評価を超えた企業の戦略につながります。
この記事では、オリジナルタオルをOEMで制作する前に、多くの発注担当者が向き合う「5つの検討ポイント」を丁寧に掘り下げます。大浜タオル株式会社の豊富な実務経験を背景に、検討プロセスのリアルな側面を描写しながら、迷いを確信に変える視点を提供します。
1. 企画の目的を明確化する — 使用シーンから見える品質基準
オリジナルタオルの制作は、最初の企画段階でつまずくことが多いテーマです。それは「何のために作るのか?」という問いに、担当者自身が明確な答えを持てていないケースが多いためです。
たとえば、社内向けの周年記念品としてのオリジナルタオルと、外部取引先向けのギフトとして配布するタオルでは、求められる品質感が異なります。展示会やイベントで配布する場合は、持ち帰りやすさや見栄えが優先されることが多い一方、ホテルや旅館の客室に備えるタオルであれば、日々の使用に耐える耐久性や肌触りが重視されます。
さらに、贈答用として手渡される際には、タオル自体の触感だけでなく、パッケージや色味が受け取る相手の印象を左右します。こうした用途の違いを整理することで、どのレベルの品質、どのような仕様が最適かが見えてきます。
「どんな場面で使われるか」を起点にして、タオルの厚み、織り方、色調、サイズ感といった品質基準を引き出すプロセスは、OEM 制作の成否を左右する重要なステップです。
2. 必要ロットとコスト感のバランスを設計する
オリジナルタオルのOEM 発注における大きな悩みのひとつが、ロット数と予算のバランスです。多くの担当者は「大量ロットでなければ単価が安くならないのではないか」と不安を抱きます。しかし実際には、必ずしも大量ロットでなければ成立しないわけではありません。
大浜タオル株式会社の取り組みの中でも、とくに少ロット対応が評価されている背景には、「必要な品質を維持しながら、過剰なコストをかけずに提案する」という柔軟な設計思想があります。少ロットの場合、織りや染色の工程で生じるロスが相対的に増えるため、どうしても1枚当たりのコストは上昇します。しかし、用途やデザインを見直すことで、最適なバランスを見出すことが可能です。
たとえば、プリント色数を限定したり、刺繍の位置を工夫したりすることで、価格を抑えつつも効果的にブランド表現を行うことができます。サイズやパイル密度の選定も、単価に影響するポイントです。こうした工程ごとのコスト構造を理解することで、予算と目的のバランスをとる設計ができるようになります。
OEM とは単にタオルを作ることではなく、与えられた条件の中で「何を残し、何を変えるか」を設計する行為でもあります。
3. デザイン再現性と素材の相性を理解する
企業ロゴやメッセージをオリジナルタオルに落とし込む際、担当者が直面しがちな悩みが「デザインの再現性」です。画面上や紙媒体では美しく見えるロゴでも、繊維の表面で同じように表現できるとは限りません。
タオルはパイルと呼ばれるループ状の繊維で構成されています。そのため、細かいデザインや微妙な色表現は、織物という性質上、制約が生じることがあります。特に複雑なグラデーションや細線の多いロゴは、単純化して表現する必要が出てくる場合もあります。
このような問題を回避するためには、素材のタイプ(パイル/シャーリングなど)と、それに適した加工方法を選択することが先決です。染料プリント、顔料プリント、刺繍、それぞれに得意・不得意があり、目的によって選択が変わります。試作品で仕上がりを確認しながら調整するプロセスは、OEM 制作において重要な検討ポイントです。
たとえば、今治タオルのような高品質素材は、吸水性や肌触りに優れている一方、プリント色が濁って見えることがあります。この場合は、刺繍や織りで表現するほうがクリアな仕上がりになることがあります。素材とデザインの相性を理解することは、「見た目の良さ」だけでなく、使われ続けるタオルになるための条件でもあります。
4. 納期計画と工程管理 — 逆算で考える
オリジナルタオルをOEM で制作する場合、発注から納品までには複数の段階を経ます。打ち合わせ、仕様確定、試作、本生産、検品、梱包、そして納品という一連のフローを計画的に進める必要があります。ここで重要なのは、納期から逆算して工程を組むことです。
多くの担当者が悩むのは「イベントや配布日までに本当に間に合うのか」という不安です。実際には、試作と検証を十分に行わずに本生産に入ると、品質面で問題が発生した際に修正が効かず、納期に間に合わないというリスクが高まります。
特に繁忙期や季節による生産スケジュールの影響は無視できません。大浜タオルでは、企画初期段階から納期を明確に設定し、各工程で必要な時間を企業担当者と共有する仕組みを整えています。このように、段取りを可視化して逆算することは、安心してOEM 制作を進めるための土台になります。
また、途中で仕様変更が生じた際のフレキシビリティや、追加発注の余地についても最初の打ち合わせで確認しておくことで、余裕ある進行が可能になります。
5. 今治の品質基盤をどう活かすか
多くの企業が魅力を感じるキーワードとして「今治タオル」があります。しかし、これは単に地域名やブランド名として使うだけではなく、品質基盤としての意味を理解する必要があります。
今治タオルとは、厳格な品質基準を満たしたタオルだけに認証される品質保証の名称です。吸水性、耐久性、肌触りの良さといった性能評価をクリアした上で、はじめてその名前を冠することが許されます。
この品質基盤をどう活かすかは、OEM 制作で成功するか否かの分岐点になります。単に「今治」の名前を入れたいという思いだけで企画しても、その名前を正しく表現できないと、タオルそのものの価値が伝わりません。品質の高い素材を選ぶだけでなく、認証の有無、ラベルの付け方、購入者に安心感を与える説明文の設計など、品質基盤をブランド価値として伝える設計を検討することが肝要です。
大浜タオルは、今治の品質基盤をOEM で活用したオリジナルタオル制作の多数の実績を持ち、その経験から最適な品質設計と情報設計のバランスを提案しています。
終わりに — 評価されるオリジナルタオルをつくるということ
オリジナルタオルのOEM 制作は、単純なものづくりではありません。企業ブランドを受け取る相手にどう伝えるか、用途に応じた機能をどう選ぶかという判断が常に求められます。今回取り上げた5つのポイントは、品質、コスト、デザイン、納期、そしてブランド価値という複数の視点を体系立てて整理したものです。
これらのポイントを一つひとつ検討し、信頼できるパートナーとともに制作プロセスを進めることで、担当者の不安は確信に変わります。
大浜タオル株式会社は、今治タオルの品質基盤をベースに、法人のノベルティや業務用タオルのOEM に長年携わってきた実績を持ちます。小ロット・柔軟対応という現場のニーズにも応えながら、企業ごとの狙いに合わせた最適な提案を行っています。
初めてのOEMでも、具体的な疑問や不安があれば気軽に相談することが、評価されるオリジナルタオルをつくる第一歩になります。
